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短期間で店舗数を増やす方法

スタートアップ企業、小規模事業者、中小企業の経営者の方で短期間で店舗数を増やして規模を拡大していきたいと考える方も多いのではないでしょうか。

資金力がある会社であれば自己資金で店舗数を増やすことはできますが、ほとんどの会社が金融機関からお金を借りて出店すると思います。

店舗数を増やすためにはヒト、モノ、カネの確保が必要ですが、今回はヒト、モノはなんとかなる前提でカネをどう確保するかに焦点を置いて説明します。

まず1番重要なのは1店舗目です。既存事業がある程度しっかり稼げてる前提です。
※本業が稼げてない状態で、起死回生や一発逆転的な発想の新規事業の資金調達はかなり難易度が高くなります。

新規事業になりますので、なぜこの新規事業をするのか、既存事業とのシナジーはあるのか、将来的にどうしたいのかを金融機関に分かりやすく、具体的に、論理的に、事業計画と損益計画をもって説明する必要があります。
金融機関との常日頃からの上手な付き合いはもちろんですが新規事業の資金調達をするためのテクニックもあります。
ここで1店舗目の資金調達ができたとして、オープンして何ヶ月で単月黒字化ができるかが重要になります。
金融機関はこの1店舗目の計画と実績の予実管理を重要視します。
計画通り、または計画以上に実績の計上ができ、かつ短期間で単月黒字化ができれば、2店舗目は比較的安易に資金調達ができます。
1店舗目と違い、2店舗目は実績をもとに金融機関は稟議書を書けるので信頼性の高い説明が出来るからです。

2店舗目は1店舗目で資金調達した金融機関とは別の金融機関に相談することをオススメします。時間をかけて店舗数をゆっくり増やすのであれば別の金融機関にする必要はありませんが、短期間で店舗数を増やすためには必ず複数金融機関との取引が必要となります。
実は金融機関は短期間で店舗数を増やす計画やそう考える経営者を嫌がります。
短期間で借入金が増えていきますので『この会社は融資したお金をちゃんと返済できるのか、融資したお金が別の目的で使われているのではないか』と心配になるのです。
特に保証協会の担当者はよく『この会社は店舗展開のスピードが早いので』という理由で嫌がります。
※私はこの言葉を何回聞いたか分からなくなるほど聞きました。そんな事は言われなくても分かってると文句を言いたくなります。

そんな理由で複数の金融機関で順番に資金調達していくと、一つの金融機関で資金調達するよりスムーズに店舗出店の資金確保ができます。

タイミングとしては、オープンして単月黒字化して連続2ヶ月黒字化した試算表をもって金融機関に融資相談するのがベターです。
これをするためには店舗毎の試算表はマストです。また前月分の実績を翌月早い段階で試算表が提出できるように仕組み化が必要になります。
店舗毎の試算表が作成できていない会社や試算表が数ヶ月前のものしか提出できない会社は短期間での資金調達は難しいと思って下さい。
金融機関の担当者としても言葉で説明されても試算表の数字が見えないと稟議も書けません。

また別の方法として、事業内容的に問題なければ2〜3店舗目以降は複合施設の計画にすることで単店舗計画より規模の拡大ピッチを早めることが可能です。
業績が順調であれば金融機関としても少額の融資よりやる気が変わってきます。
皆様の事業展開や事業規模拡大の参考になれば幸いです。

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