今回は、銀行のちょっと変わった裏側をお伝えしていきます。シリーズ1回目です。
私は元銀行員として、民間の会社に転職して、最初に衝撃を受けたことは意外にもFax送信のやり方でした。
銀行は個人情報の漏洩に(異常なほど)細心の注意を図っており、Faxの誤送信や郵便の誤送付をしてしまうと、それはもう大騒ぎになります。
そのため、Fax番号を登録していない新規の先に送信する際は、下記の流れになります。
1⃣ Faxを送る先に、まず「今からFaxのテスト用紙を送ります」と電話を入れる。
2⃣ Faxテスト用紙をFax送信簿に記載し、行員2人立ち合いのもと、Fax番号を読み上げて、間違いがないことを確認して送信。
3⃣ Faxテスト用紙が届いたかどうかを、相手先に「先ほどのFaxテスト用紙が届いていますでしょうか?」と電話して確認。電話で確認した相手先の担当者の名前をFaxテスト用紙に記載。
4⃣ Fax本番用紙を、行員2人立ち合いのもと、リダイヤルボタンを押して、Fax番号に間違いがないことを確認して送信。
ここまで読んでもらったら分かると思いますが、そうなんです、紙切れ1枚送るのがものすごく面倒なんです。。
これは全国の銀行員が大きく頷いて共感してくれると思います。
ただ私も銀行に20年近く在籍していましたのでこれが当たり前と思っていましたが、民間の会社でこんなことをしている会社はほとんど無いと思います。
1人で勝手にFax送れることに少し感激したことを覚えています。
そもそも取引先にFaxするより、メールすることの方が多いと思いますが、なぜ銀行はいまだにFaxするのか。それについては次回お話したいと思います。