帝国データバンク大分支店が集計した大分県企業「メインバンク」動向調査(2025年1月10日)のレポートを拝見しました。
このレポートは2024年10月末時点の企業概要データベース「COSMOS2」をもとに、企業がメインバンクと認識する金融機関を分析したものです。
大分県メインバンクシェアのトップは当然、第一地銀の「大分銀行」となりメイン社数8,149社、シェア50.92%。
大分銀行はシェア過半をとっていますので圧倒的なシェアです。
2位は第二地銀の「豊和銀行」で1,910社。前年から32社増加して、シェアは11.93%と前年から0.13pt上昇し最も拡大しています。
3位は「大分みらい信金」で1,658社、シェアは10.36%。
4位は「大分県信用組合」で1,172社、シェアは7.32%。
5位は「大分信金」で919社、シェアは5.74%と上位5行は地元金融機関が占め、シェアは86.27%となっています。
※全国でみると、1行単独「シェア過半」は20県。特に長崎県の十八親和銀行は全国で唯一シェア80%台。
この調査結果は大分県にお住まいの方、または大分県の金融機関の方、大分県の企業経営者はなんとなく予想できるものではないでしょうか。
ここから少し話は変わりますが、金融機関出身者からの見方です。
まったく取引が無い金融機関に企業経営者が融資窓口に相談に行くケースはよくあると思いますが、上記のシェアを考えると「大分銀行」以外の金融機関は、「なぜ当金融機関に融資相談に来たのか」を必ず確認します。
この理由が非常に重要なのです。
「大分銀行」以外の金融機関は、「他の金融機関に断られたので当金融機関に融資相談に来たのではないか」と考えます。
以前から、その金融機関の口座を売上金入金や各種決済口座として利用しており、そのためその金融機関に融資相談に来たという流れは明確な理由になりますので問題ありませんが、まったく取引が無い金融機関の場合、金融機関の職員は後ろ向きな事をいろいろと考えてしまいます。
そのため、融資相談をしたい金融機関と深い取引がある企業経営者からの紹介や、金融機関と親密な関係がある方に間に入ってもらい融資相談をすることをお勧めしています。
飛び込みで融資窓口にいくのは絶対やめてください。融資相談がうまくいかない事が非常に多いです。
時間的に余裕があるのであれば、融資相談をしたい金融機関に口座を作成し、その口座を利用している実績を作って、融資相談をするのが一番スムーズに相談できますので実践してみてください。